これまでのあゆみ

◆オーナーの想い

左から、オーナー・温井克子、宮川智子、青柳総太郎、林美栄子、伊中悦子
左から、オーナー・温井克子、宮川智子、青柳総太郎、林美栄子、伊中悦子

 1941年、両親が縁あって杉並区から現在の玉川に荷車を引いて引っ越してきました。その時、母のお腹に6か月の私が居ました。当時知り合いの圓通寺の分院があり、父は農業新聞社勤務、母はお寺の管理をしていたとのことです。瀬田に在った柳田さんというお産婆さんの家で産声をあげ多摩川の水で産湯につかりました。それから今年74年目を迎えました。生粋の “玉川っ子” です。

 戦争が始まり父は召集されましたが、その時私は1歳半。妹は生まれて2か月でした。それ以後も6年の間、父はシベリアに捕慮となりました。父が帰るまで、町会の方、ご近所の方々に様々な援助を戴いたと母はいつも語っていました。戦争には命を懸けて反対しなさい、町会は決して辞めないように、そして、意見があったら堂々と発言するようにと私たちに話していました。

 母は60年前に東海村に原子力発電所が出来る時、母親の勘で大反対しました。現実に今も福島での惨劇を見る時、私たち一人ひとりが我が事として考えなければならないとつくづく思います。

 

 阪神・淡路大震災、そして東日本大震災でも、親戚や同志的な福祉関係者が被災したこともあり、地域の力がいかに大切か痛感しました。そのような思いを経てこのたび、私にとっては広すぎる自宅を地域の皆様に開放し、公営にはない空間を作り出したいと考え「地域共生のいえ」18番目としてスタートさせることになりました。多世代が気軽に集まり、時には生きづらさを抱えた子ども、若者も集まれるようなスペースになることを目指したいと思います。

 「Give & Share」をモットーに末永く運営できれば幸いです。

 地域の皆様のご支援、ご協力を心からお願い申し上げます。

ぬくぬくハウス オーナー 温井 克子  

社会福祉士、NPO法人代表理事、郷土史会会員、現在明治学院大学社会福祉科在学中

  オープンまでのあゆみ

  • 2014年秋
    ・「二子玉川100年懇話会」の「まちづくり研究会」で、温井、宮川、伊中が出会い、かねてより「自宅を地域に開きたい」という温井オーナーの思いを具体化するプロジェクトが動き出す
  • 2014年10月
    ・世田谷まちづくりトラストを相談のため訪問(10月21日)
  • 2014年11月~12月
    ・地域共生のいえ、各地の「居場所」を訪問しながら温井宅の片付けと改装の計画作り
  • 2015年1月~3月
    ・「ガレージセール」(1回目:3月14-15日)
    ・温井宅の片付け、改装をほぼ完了させる
  • 2015年4月
    ・「ガレージセール」(2回目:4月11-12日)
    ・「保坂区長と話そう会」(4月12日)
  • 2015年6月
    ・「ぬくぬくハウス説明会」(6月7日)
  • 2015年7月
    ・【まぜっこ・ぬくぬく プレ企画】「こどもたちと見守るおとなの会~井戸で流しそうめん~」(7月14日)
    ・【おとな・ぬくぬく 自主プレ企画】連続講座「かの子と太郎」第1回(7月29日)
  • 2015年8月
    ・【おとな・ぬくぬく 自主プレ企画】連続講座「かの子と太郎」第2回(8月5日)
    ・【おとな・ぬくぬく プレ企画】「納涼映画おしゃべり会」(8月7日)
    ・【おとな・ぬくぬく 自主プレ企画】連続講座「かの子と太郎」第3回(8月19日)
    ・駒澤大学・坪井ゼミナールとの共催「第1回ヒューマンライブラリー」(8月22日)
    ・【こども・ぬくぬく プレ企画】「地球を冷やそう~井戸で打ち水」(1回目:8月24日)
    ・【おとな・ぬくぬく 自主プレ企画】連続講座「かの子と太郎」第4回(8月26日)
    ・【こども・ぬくぬく プレ企画】「地球を冷やそう~井戸で打ち水」(2回目:8月31日)

◆準備会・世話人


伊中 悦子 「私の好きな○○」


 私の好きな場所は、いつも座るリビングの椅子です。眼下に多摩川、ひろい空の向こうに富士山がくっきり見えると、気持ちがすーっとします。「ぬくぬくハウス」の屋根が多摩堤通りを隔てて見えるタワーマンションに、高津区から越してきました。

 私の好きな時間は、読み終わるのが惜しいような本を手にして、それでも先を急いで熱中しているときです。昨日読了した清水徹著「ヴァレリー――知性と感性の相克」には驚嘆でした。あの難解な「知性の人」が生涯4度の大恋愛にのめり込み愛欲に惑い続けた「感性の人」だったとは。

 さて、私の好きな人は、もちろん家族です。夫と二人暮らしですが、近くの岡本に息子家族が住んでいます。かわいい孫が二人、女の子なので、ひたすら愛らしいです。娘夫婦は仲良く八王子に暮らしていて、時々一緒にご飯をするのが楽しみです。

 私の好きな言葉は、「空を見る人の目は、いつも美しい」ボオドレエル。この『悪の華』の詩人の情熱を批評家小林秀雄は「自意識の化学」と呼んだのですけれど・・・。若いころの私は近代日本文学研究を志し、教師になり、大学や専門学校の非常勤講師と、子育てに、社会活動に、環境市民運動にいそしんできました。研究より実社会とかかわることが重要だと選んだ40年間でした。いま、長年の文学研究のブランクを埋めるべく、大学院博士課程後期に学ぶ学生です。博士論文研究テーマは〈小林秀雄「本居宣長」〉です。

 「ぬくぬくハウス」で実践したいことは、地域でつながること。未来の子どもたちと共に暮らす知恵を育てていきたいと思っています。

宮川 智子

 

 子どもと働くお母さんのいる家族(DEWKS)の生活研究をベースに市場調査・商品開発、都市計画などの仕事に従事してきました。超高齢化社会のシニアライフ研究に足を突っ込んでいたら、既に自分も高齢者の仲間入りでした。

 2011年3月11日の「東日本大震災」で被災者が被災者を助ける姿を取材して以降、人の関係性(コミュニティ&コミュニケーション)に、より一層の関心を持つようになりました。

 超高齢社会を生きる高齢者の使命を考えつつ「GIVE & SHARE」を胸に、地域のなかで人と楽しく触れ合い、学び合う「ぬくぬくハウス」を育てることに参加していきます。 

青柳 総太郎

 

 20世紀後半最初の年の12月23日生まれ、天皇陛下は18歳年上です、出版社に36年余勤務し、3年前に退職、娘二人は結婚し夫婦二人で暮らしております。

 生まれも育ちも千葉、結婚後、稲毛→西船橋→横浜市都筑区→世田谷在住20年、二子玉川には東日本大震災の年の5月からの新住民です。読書三昧、鎌田に区からファミリー農園15㎡を借り受け、晴耕雨読プラス歩き・泳ぐ毎日です。

 壁を超えての老/若・新/旧・男/女・健/病…地域内の交流の重要性を痛感し、「ぬくぬくハウス」の開設準備などに関わりコアメンバーとして参加している次第です。

 ノーライセンス・ノーカー、仕事も遊びも鈍行列車に乗り自分の足で歩くこと基本にして、Slow and steady wins the race.をモットーにしています。酒飲みます、競馬やります、料理作ります、花時々生けます、八病息災人間ドックでの指摘事項多し、自分の部屋は本・資料・書類など山積みで、妻から片づけなさいと怒られ、教育的指導を受けています。